コーヒーの種類色々 世界の品種

珈琲

コーヒーは、世界中で愛飲されている飲み物ですが、その種類はとても多様です。コーヒーの種類は、主にコーヒー豆の品種や産地、焙煎や挽き方、抽出や飲み方などによって分けられます。この記事では、コーヒー豆の品種に焦点を当てて、その特徴や味わい、おすすめの飲み方などをご紹介します。

コーヒー豆の品種とは

コーヒー豆とは、コーヒーの木の実の中にある種の部分を指します。コーヒーの木はアカネ科コフィア属(コフィア属)の樹木で、花は白く、赤や黄色のさくらんぼのような実をつけます。実の中にある種を取り出して焙煎したものがいわゆるコーヒー煎り豆です。

コーヒー豆の品種は、主に以下のように分けることができます。

・三大原種:コーヒーの木にはさまざまな品種がありますが、飲用に栽培される品種は限られています。栽培用の品種は「三大原種」と呼ばれる3つの種類に大きく分けられます。それぞれの特徴は以下の通りです。

 ・アラビカ種:高品質で味のバランスが良く、現在流通しているコーヒー豆の半数以上がこの品種です。品質は高いものの病虫害に弱いことが特徴です。
 ・カネフォラ(ロブスタ)種:アラビカ種に次いで多く生産されている品種です。苦みの強い特徴があるため、アイスコーヒーやインスタントコーヒー、缶コーヒーなどの原料に多く使用されています。アラビカ種に比べて病虫害に強い事も特徴です。
 ・リベリカ種:マレーシアやフィリピンなど一部の地域でのみ栽培され、全体の1%以下しか流通していない品種です。低地でも育ち、アジアでは砂糖や練乳などを入れ、甘くして飲まれています。

・在来品種:三大原種から突然変異や自然交配によって生まれた品種です。その中でも代表的なものは以下の通りです。

 ・ティピカ:アラビカ種から突然変異した最古の在来品種です。長方形で平べったい豆で、優れた香りと酸味が特徴です。
 ・ブルボン:ティピカから突然変異した在来品種です。丸みを帯びた小粒で、センターカットがS字を描いています。香りやコクが高く、ティピカより収穫量も多いです。
 ・カトゥーラ:ブルボンから突然変異した在来品種です。小粒で渋みが強いですが、豊かな酸味が特徴です。多産でサビ病にも強いです。

・新品種:在来品種を人為的に交配したり、遺伝子組み換えしたりして生まれた品種です。その中でも代表的なものは以下の通りです。

 ・カトゥーライ:カトゥーラとティピカを交配した品種です。カトゥーラの多産性とティピカの風味を兼ね備えています。
 ・ムンド・ノーボ:ブルボンとティピカを交配した品種です。収穫量が多く、サビ病にも強いです。苦みが強く、ブレンド用に使われます。
 ・カトゥアイ:カトゥーラとムンド・ノーボを交配した品種です。小粒で収穫量が多く、サビ病にも強いです。酸味が強く、ブラジルやハワイで栽培されています。
 ・コロンビア:ティピカとヒブリッド種を交配した品種です。サビ病に強く、コロンビアで広く栽培されています。バランスの良い味わいで、酸味とコクがあります。

コーヒー豆の品種の味わい

コーヒー豆の品種によって、その味わいや香りは大きく異なります。一般的には、アラビカ種は酸味や香りが豊かで、ロブスタ種は苦みやコクが強いと言われています。しかし、それぞれの品種にも個性がありますので、以下にまとめてみました。

・ティピカ:優れた香りと酸味がありますが、苦みやコクは控えめです。ストレートで飲むとその特徴がよく分かります。
・ブルボン:香りやコクが高く、酸味もしっかりしています。バランスの良い味わいで、ストレートでもブレンドでも楽しめます。
・カトゥーラ:渋みが強いですが、豊かな酸味が特徴です。苦みやコクはあまり感じられません。酸味好きな人におすすめです。
・カトゥーライ:カトゥーラの酸味とティピカの香りを兼ね備えています。苦みやコクも程よくあります。バランスの良い味わいで、ストレートでもブレンドでも楽しめます。
・ムンド・ノーボ:苦みが強く、コクもあります。酸味や香りはあまり感じられません。ブレンド用に使われることが多く、パンチのある味わいを演出します。
・カトゥアイ:酸味が強く、フルーティーな香りがあります。苦みやコクはあまり感じられません。酸味好きな人におすすめです。
・コロンビア:バランスの良い味わいで、酸味とコクがあります。香りも豊かで、ストレートでもブレンドでも楽しめます。
・ロブスタ:苦みとコクが強く、独特の香りがあります。酸味はほとんど感じられません。インスタントコーヒーや缶コーヒーなどの原料に多く使われています。苦み好きな人におすすめです。
・リベリカ:大粒で不揃いな豆で、香りは強いですが、酸味や苦みはあまり感じられません。甘くして飲むのが一般的です。

コーヒー豆の品種の選び方

コーヒー豆の品種によって、その味わいや香りは大きく異なりますが、それだけではなく、その産地や焙煎度、挽き方や抽出方法などもコーヒーの風味に影響します。そのため、自分の好みに合ったコーヒー豆を選ぶには、以下のようなポイントを参考にしてみてください。

・産地:コーヒー豆は主に熱帯や亜熱帯の高地で栽培されていますが、その産地によってもその特徴は異なります。一般的には、以下のように分類されます。

 ・中米・南米:酸味と香りが豊かで、バランスの良い味わいが特徴です。コロンビアやブラジル、ペルーなどが有名です。
 ・アフリカ:酸味と苦みが強く、フルーティーな香りが特徴です。エチオピアやケニア、タンザニアなどが有名です。
 ・アジア:苦みとコクが強く、重厚な味わいが特徴です。インドネシアやベトナム、インドなどが有名です。

焙煎度

コーヒー豆を焙煎するということは、熱によって化学反応を起こさせるということです。その反応によって、コーヒー豆の色や香りや味わいは変化します。一般的には、以下のように分類されます。

 ・浅煎り(シナモンロースト):色は淡い茶色で、酸味が強く香りも高いです。苦みやコクはあまり感じられません。
 ・中煎り(シティロースト):色は中間的な茶色で、酸味と苦みのバランスが良いです。香りも豊かで、一番人気の焙煎度です。
 ・深煎り(フレンチロースト):色は濃い茶色で、苦みとコクが強くなります。酸味は減少し、香ばしい香りがします。
 ・超深煎り(イタリアンロースト):色は黒っぽくて油分が出ています。苦みとコクが非常に強くなります。酸味はほとんど感じられません。

挽き方

コーヒー豆を挽くということは、表面積を増やすということです。その表面積によって、抽出される成分や時間が変わります。一般的には、以下のように分類されます。

 ・粗挽き:粒が大きく、抽出時間が長くなります。酸味や香りが強くなります。フレンチプレスやサイフォンなどに適しています。
 ・中挽き:粒が中間的で、抽出時間が普通になります。酸味と苦みのバランスが良くなります。ペーパードリップやハンドドリップなどに適しています。
 ・細挽き:粒が小さく、抽出時間が短くなります。苦みやコクが強くなります。エスプレッソやモカポットなどに適しています。

抽出方法

コーヒー豆を水と接触させる方法によって、その風味は変わります。一般的には、以下のように分類されます。

 ・浸漬式:コーヒー豆と水を一定の時間浸漬させる方法です。酸味や香りが強く、コクもあります。フレンチプレスやサイフォンなどがこの方法です。
 ・滴下式:コーヒー豆と水を短時間接触させる方法です。酸味や香りが控えめで、苦みやコクが強くなります。ペーパードリップやハンドドリップなどがこの方法です。
 ・圧力式:コーヒー豆と水を高圧で押し出す方法です。苦みやコクが非常に強く、クレマと呼ばれる泡もできます。エスプレッソやモカポットなどがこの方法です。

飲み方

コーヒー豆の風味を最大限に引き出すためには、その飲み方も重要です。一般的には、以下のように分類されます。

 ・ストレート:コーヒーそのものを飲む方法です。コーヒー豆の品種や産地、焙煎度などの特徴がよく分かります。好みの温度で飲むのがおすすめです。
 ・ブレンド:複数の種類のコーヒー豆を混ぜて飲む方法です。それぞれの特徴を補完したり、新しい風味を作り出したりできます。自分でブレンドするのも楽しいです。
 ・ミルク:牛乳や豆乳などを加えて飲む方法です。苦みや酸味を和らげたり、コクや甘みを増したりできます。カフェラテやカプチーノなどがこの方法です。
 ・シュガー:砂糖やハチミツなどを加えて飲む方法です。苦みや酸味を和らげたり、甘みを増したりできます。カフェオレやカフェモカなどがこの方法です。
 ・スパイス:シナモンやナツメグなどを加えて飲む方法です。香りや風味を変化させたり、健康効果を期待したりできます。チャイやカフェトルコなどがこの方法です。

まとめ

コーヒーは、その種類はとても多様で、その品種によってもその特徴は異なります。自分の好みに合ったコーヒー豆を選ぶためには、品種だけでなく、
産地や焙煎度、挽き方や抽出方法なども考慮する必要があります。自分の好みに合ったコーヒー豆を見つけるのは、まるで宝探しのようなものです。色々な種類のコーヒーを試してみて、自分だけのお気に入りを見つけてください。コーヒーの世界は奥深く、楽しく、美味しいです。この記事が、あなたのコーヒー選びの参考になれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました